2012年12月9日

I'm The One

11月にリリースされたモートンのシングル、I'm The OneのPVは10月に公開されました。
YouTubeのa-haオフィシャルチャンネルはモノクロ・バージョンですが、カラー・バージョンもあります。


このビデオに出演した人がベルリンの“クイーン”情報サイトで撮影時のエピソードを公開しているとfacebookで教えてもらったので、ここにまとめておこうと思います。


あるバンドが、最近ではほとんど消えてしまったような素晴らしいミュージックビデオで私を圧倒したのはずいぶん前のことです。a-haのメンバーは文字通り一夜でスーパースターになり、モートンの声が世界中のファンを感嘆させて約27年。その声が彼を独特の存在にしたような感じで、多くの人と対照的な違いがあります。
今回私が演じたビデオでのビフォー・アフターの違いは間違いなく大きな対照性で、あらゆる輝きや魅力とはかけ離れた普段の生活をリードできるようにしてくれます。私達ドラッグクイーンはメイクのシールドで簡単に人生のいい部分を生きられる時もありますが、これは真実ではなくなったのです。両方の人格を一緒にしないと、最初のころ厳格に守っていた過去の言葉に従うことはもうありません。このビデオ製作への関わりは予想できませんでしたが、本当にエキサイティングで、たぶん必要なことだったのでしょう。これから何が起こるのか、全く分かっていませんでしたが・・・

実際の仕事ではまだ暗い早朝に支度を済ませ、10個ぐらいスーツケースを持ってドライバーにピックアップされて移動しました。最初のセットでは素晴らしいクルーとの撮影で非常に楽しいものでした。既に多くのミュージックビデオを手がけたMutter&Vaterだったことが、唯一私が快適に仕事ができると思った理由です。ビデオでの役割ははっきりしていたので、説明するまでもないでしょう。何本かボトルの栓を抜き、犬を手なずけ、次のロケーションはとにかく素晴らしいステージのあるアドミラル・パラス(ベルリン)。そしてモートンに会いました。特に大好きなポップスターの1人でしたから自分では緊張するだろうと思っていたのですが、レディー・ガガに会って以来分かっていたように、ポップスターも人であることに変わりはありません。モートンは本当にいい人で、とても話し好きでした。長年ショービジネスの世界にいながら一般の人への敬意を無くさなかった。おめでとう!

私自身、Take on meのレコードを持っていて長い間大ファンでした。巨大なHDカメラがミュージックビデオを撮影している間、私がそのa-haの声(the voice of a-ha)の隣に立っていたとは驚きです。ドラッグクイーン人生に思わぬ贈り物。年月を重ねても、この人は得ただけで何も無くしていない。ショーン・コネリーのようにカリスマがあるというか、見事。この日は多くの興味深い印象を残し、14時間後には満ち足りた気持ちでベルリンの南にある自宅に送り届けられました。


ドラッグクイーンの変身ぶりは映画(プリシラ3人のエンジェル)ぐらいしか見たことがありませんでしたが、これもなかなか見事ですね。
ニコニコ動画ではどなたか歌詞と日本語訳を入れたモートンのPVをアップしてくれているようです。日本盤が発売されない中でこれはかなり嬉しいです。

(とりあえず保存した下書きが一時公開になっていました。英文ばかりの時に見て驚かれた方、お騒がせしました。)