2015年4月21日

a-haの3人がベルリンで話していたこと



2015年3月25日、ベルリンにあるノルウェー大使館でa-haが再結成の記者会見をしましたが、YouTubeにインタビューの動画がアップされています。
a-ha.coma-halive.comも掲載してくれていますが、3人の話した内容を全てカバーしているわけではないので、個人的にできるだけ多くの情報をまとめました。
いつものことながら1字1句訳しているわけではなく、日本語で読んで分かりやすいようにしながら、できるだけ中身を損ねないよう頑張ってみました。
時間がかかりすぎてアップが遅くなりましたが、また後で修正することもあると思いますのでご了承ください。
念のため: Mo = モートン、Mg = マグス、Pa = ポール)




(イギリスの音楽ライターから今までどうしてたか聞かれて)

Mo:すごくうまくいってるよ。ここ4~5年、自分の音楽に専念する時間ができて居心地良かった。ちょうど新しいことに挑戦しようと考えている時にポールとマグネが具体的な話を持ってきてくれて、自分に必要なことだと思った。今までも挑戦を続けてきてその結果に満足しているから、今はいい位置にいる。

Pa:すっごく忙しくしてきたよ。ここ5年の間に1曲リリースしたんだ。(会場爆笑)とてもとても忙しかった。

僕達は自分を絞り出すように活動していた部分があるから、一緒にやる時はいつもちょっと下がって見直す必要がある。それで見えてくるものがあるし、良いキャリアにつながったんだと思う。大きくなるために離れなきゃいけないんだよ。今は期待も締切もないから子供の頃みたいに、ただ音楽が好きで何できるか見たかった状態に戻れた。僕にとって何もない今はアルバム製作を始めるにはパーフェクトだった。何もなく、何ができるか、どうなるか、ということだけ。90年代は何をするかパターンが決まっていた。そんなことから離れて、誰の指図も受けず、自分達だけでごく自然にできるのはエキサイティングだね。

Mg:若手の新人アーティストと仕事をしてきて、ポールが言ったようにエネルギーいっぱいで余計な荷物はなく、ただ熱意にあふれて音楽に取り組んでいて楽しかった。a-haはいつも頭の中にあったとは言えないけど、曲を作っていたら突然これはなんかa-haっぽいと思うことがあった。今日ここに座っているとは考えてなかったけど。(昨日決めたんだよね、と隣から突っ込まれ、笑いながら認める)ここ5年は他のことをしていて考えていなかったけど、a-haとまた何かを書くと考えると本当に嬉しいと思う。刺激を受けて創作方法が変わったことに気付き、この驚きは歓迎するよ。

Mo:他のことをする自由があって、それも大切で価値あるものだし・・・

Mg:それが不可欠な感じ。離れて、戻って、それぞれの活動が様々な形でバンドに蓄積される財産に大きな影響を与え、協力しあっている。

Mo:ダイナミックで中と外との相互作用がある。意図的に中を見ることはなく、突然何かに反応していることに気付く。そこから状況を考え始める感じで、何でも内側から発生するものでないと。何をしていても、1人でレコーディングしていても同じこと。もし僕がa-haに加わることがなかったら、そのまま自分だけで音楽と関わっていたけど、マグネとポールは心から一緒に仕事をしたいと思う人達で、自分に3人目の役が回って来たらやりたいと思っていた。今回も自然に、素晴らしい機会が訪れた。

 

(Cast in Steel*というタイトルにしてはとてもリラックスしているようだけど)

Pa:少なくとも、僕達が離れると言ったってもう信用しないでしょ。(笑)

Mo:離れたのは事実。それが偽りできちんと生きてこなかったのであれば、絶対うまくいかなかった。僕はシンプルなことだと思う。一般的な仕組みとして本物でなければ物事はうまく進まないし、本物であるよう続けていれば、それに伴うプロセスや結果も本物になり得る。

Mg:Cast in clay*って言うべきだね(笑)

Pa:とっても柔らかい(笑)このアルバムで、今は音楽を作るいろいろな方法があると思うようになった。とてもプロフェッショナルな製品をごくシンプルに、コンピューターだけといった方法で作ることができる。僕にとって非常に重要だったのはそういうものから離れ、全て自分達の手で作り上げることだった。このアルバムに出来合いのドラム音源やプリセットは全く入っていない。全てゼロから作り上げたんだ。

アラン・ターニーは最初3枚のアルバムを手がけ、本当に僕達のことを理解してくれているといつも思っていた。最後のロイヤルアルバートホールに招待したら両親の隣に座って“80年代に言い争っていた相手です”、と話していて、僕達が今みたいになる前から知っていた人だよ。時計を巻き戻してもうちょっと無邪気な頃に戻り、ただ音楽のことだけ、全体はどう、コーラスがどう、モートンの声はどう入るか、といったことに専念できる。ナンセンスな所は何もなく、とても尊敬している人だから、彼がアルバムの一部になってくれるといいな。

Mg:アランと一緒に取り組んでいるのはポールだよ。全く違う方法で取り組んだのは特に新しいことではなかった。違う場所で、自分達の材料で形を作りながら、だけどa-haが最優先でアルバムを作ったことは何回かある。今の一番の違いは、ここ数年の活動を通して創造力の核心を見つけ出したモートンだと思う。主にストックホルムで、かな。だからアルバムを形作る中で3つのキャンプがあって、左手は右手のしていたことが分からないような状態だった。新しいことじゃないけど、今回はわずかに違うものを取り入れた。このアルバムには複数の色や違いがあり、暖かみのある手作りバージョンに分類される必要はないと思う。

僕はこのアルバムにいくらかプリセットやドラム・マシーンを使う必要があるけど、ある程度これが最初の頃を思い返すような、現時点で自分達が作れるアルバムのタイプだと思う。僕達がかなり違って全く別々に生きていることは現実の一部だけど、a-haは共に所有する遺産で共通の宿命なんだ。好きなだけ遠くまで逃げてもいいけど、いつもそこにある。毎日気付かされるよ。

2010年に解散を決めた時、僕が多数決の賛成側だったのは確かだけど、突然、ここ2年ほどの間に、大半は違うことをやりたかったんだと気付いて、それは僕にとっては大きく異なる状況だった。a-haを終わらせた多数決について考え、関わり、決定した。人生を完全に転換し、何か歴史全体のようなものに協力し、取り組んで、音楽を意味あるものにしないと - 自分達の存在以上のものになるといいね。

Mo:たぶん分かっていると思うけど、このアルバム、Cast In Steelは今も作っている最中なんだ。どう仕上がるか、僕達にもはっきりとは分からない。検討が必要な曲がたくさんあるし、製作も方向性もまだ途上だから、まだとても型から出せる状態じゃない。だけど固まろうとしている所でもあるから、僕達が何を抱えているかはよく分かっている。ただこれからどこに落ち着くかは興味津々だよ。


(同時期に成功を収め、有名になったバンドの多くが新しい曲に取り組むより過去の遺産で生きている中、a-haが質の高い曲作りを続けてさせているものは何なのか聞かれて)

Mo:たぶん僕達はしたたかな性格なんだと思う。まだ続けているのは音楽に魔力がある-自分をつなぎ止めるものがあり、この業界やビジネスにあふれている他の何にも動じることはないと分かっているから。(業界にあふれている他のことは)自分をすり減らすものだけど、音楽そのものにはないんだよ。3人とも自分がしたいことにはかなり強情だと思う。

Mg:一緒に取り組む時はいつも新しい材料にワクワクしてる。じゃコンサートしよう、これしようって。創作面で再活性して、たぶん僕達は誰も遺産でのツアーに関心がなくて、何かしようと戻ってきたら新しいものが関わるんだ。

 

(ツアーで楽しみにしていることは? = 16:16~16:50)

Mg:30年もロックやっててセックス&ドラッグと縁がない!ちょっとやり残してる!

Mo:変わり始めてない限りはね。

Mg:ちょっとだけいい?

Mo:僕達90年代のうちに麻薬中毒になってるって言ったよね。

Mg:まだ何年か試す時間はあるな。

Mo:だいぶ近づいてるよ。

Mg:時計チェックしてカウントしておくよ!

 

(今度のツアーでしたいことって?)

Pa:新しい曲を入れたいと本当に思っている。30曲ぐらいシングル出してるからそれだけでいっぱいになるぐらいだけど、新しいのは特に重要。パズルだね。

Mo:Rock in Rioはすごく楽しみだけど、それだけで新しいことが何もないとおかしいと思う。新しいことを中心にする必要はないけど、現在の要素がないとすれば間違ってる。たぶんこれも僕達の共通点。

Mg:30周年が重なったのは偶然みたいなものだけど、30年記念って気付いたことは特別だよね。えっもう30年?!けっこうな長さだね。

 

(有料観客動員数でギネス記録を出した1991年を思い返すと?)

Pa:あれは完全に独特で、ライブでこれだけできるようになったと思える地点だった。

 Mo:僕がロンドンに行ったのは1983年だけど、あの時は全くの異邦人だった。長い間追い出されそうな状態で、1度は離れた(隣から2回だと突っ込まれて)・・・2回、そうだね(笑)とてもバンドとして活動しているとは見えなかったし。1985年に成功してミュージシャンとして活動できるようになり、スタジオでレコーディングしたぐらいだったから9ヶ月のツアーを組んで、大変だったけどライブで演奏するのは活動中のバンドとしてとても大切なことだった。だけど実際にはポップスターとして扱われることで、ライブから引き離された。だからa-haの初期は、自分達は何者なのか見つけ出そうともがいていた感じ。ライブの要素はいつだってより重要になっていた。


(30年前との大きな違いは)

Mg:僕達が持っている中で1つ素晴らしいのは、歴史は取り上げられないってこと。音楽業界で長年いろいろやってきたけど、その時その時に曲を集めたアルバムがあって、それぞれに違う面やアプローチ方法が記録されている。シングルに多くの人の関心を集めることは分かっているけど、アルバムのどの曲にも同じぐらい情熱や意味をこめていて、最近のバンドは経験することの少ないパラダイムの変化をくぐり抜けてきた。別のものには換えたくないね。

-------------------


* Cast in Steel というのは、加熱した鋼鉄を型に流し込んで作るもの。硬質のイメージからほど遠いリラックスした3人の様子にインタビュアーが質問し、答える中で、マグスが(柔軟性を)粘土で型押しするよう状態だと冗談っぽく言っていました。


2015年4月5日

a-haの日本語情報

ネットでの情報発信が活発になり、嬉しいことですがたくさんありすぎて整理しきれないという状態が続いています。とりあえず速報だけでも出せれば良いのですが、1人ではとても無理だし、読みたい情報をスキップするのも避けたい・・・
そう考えていた所、複数のファンが1ヶ所に情報をまとめるサイトができました。
https://ahaholicteam.wordpress.com/

https://ahaholicteam.wordpress.com/

まだ始まったばかりですが、ファンのメモ書きが集まるのは助かります!
こちらでは今まで通り、自分が後で読み返しても分かるように、大まかなくくりで情報を積み重ねて行きたいと思います。