2012年10月8日

9月14・15日のコンサート

モートンのバースデー・コンサートと翌日の追加公演については、YouTubeのa-haオフィシャルチャンネルでファンの動画をまとめてくれた。
9月14日9月15日のパフォーマンスが順番通りに並んでいて(すべて再生)をクリックすると(所々欠けてはいるものの)最初から最後までライブを見られるのですが、9月15日のLightningが抜けていました。

オスロ公演2日間のセットリスト

 Burn Money Burn
 I’m The One
 Keep The Sun Away
 Crying In The Rain
 Out Of Blue Comes Green
 Move To Memphis
 Los Angeles
 Wild Seed
 Lightning
 When I Reached The Moon
 We’re Looking For The Whales
 Movies
 Foot Of The Mountain
(アンコール1)
 Send Me An Angel
 Stay On These Roads
 Spanish Steps
(アンコール2)
 Lay Me Down Tonight
 A Kind Of Christmas Card


オスロ公演なので途中のトークはノルウェー語になるかも、と思っていたのですが、“英語の方がノルウェー人にとっても賢明らしい”と最初に断り、ずっと英語で通しました。
過去のライブ映像を見る限りノルウェーでパフォーマンスした時はほとんどノルウェー語を話していて、海外のファンも集まると分かっていればノルウェー語と英語の2カ国語トークになりました(Ending on a high note最後のオスロ公演も12月3日まではノルウェー語も話していましたが、最後の12月4日はいろんな国から集まったイベントだからとマグスが英語だけで話すと断って、ノルウェー語は使いませんでした)が、今回は2日とも英語だけ。多くのノルウェー人からも英語の方が分かりやすいと手紙で言われているようなので、これからはどこのコンサートに行っても基本的には英語になりそうです。

14日はドイツのファンがHAPPY BIRTHDAY MORTEN!とプリントアウトした紙を大量に用意していて、事前のお知らせで先にプリントアウトしていた人も含め、かなりのファンが一斉にメッセージを掲げてHappy Birthdayを歌った。予定では最後の曲の後でしたが最初のアンコール中に出し始めた人が多く、まだ早いと思っていた人もあわてて出した状態。声もちょっと揃わない部分があり、まだパフォーマンスの続きがあったモートンは少々落ち着かない様子だったものの、笑顔でファンの気持ちを受け止めてくれた感じでした。

この日は4月~5月にかけてのツアーとはセットリストを少し変えていたので、アンコールの最後が何になるのか誰にも分からず、最初のソロアルバム1曲目のA Kind of Christmas Cardで終わった時は大歓声でした。
それだけでも十分盛り上がったのですが、モートンがこれで終わりと思ったところでギタリストのダンがスティービー・ワンダーのハッピーバースデイを歌い出してさらに盛り上がり、前座で歌ったMartin Hallaが途中から加わって歌うとまたさらに盛り上がりました。



この日は座席指定の2階がモートン関係のプライベートエリアになっていたそうですが、マグスがいたかどうかは不明です。(モートンの家族を見たという話は複数の人から聞きましたが、マグスの目撃談はありませんでした。)

オスロでの2日間はモートンの前にマーティンがEPでリリースした曲を歌っていたのですが、残念ながらDragonflyはしませんでした。もともとマグスの曲ではあるものの、結成30周年のイベントに集まったa-haファンの前なので遠慮したのかもしれません。
みんなモートンを待ってるのは分かってる、と緊張気味にステージに立ったマーティンですが、生で聴く声はThe Voiceのネット中継をかなり上回っていて、マグスがモートン並みと評したのも分かるような気がしました。
少ないですがYouTubeでもいくつか動画がアップされ、中には14日のパフォーマンスに驚いて15日に撮影した、というコメントもありました。

15日のステージ、モートンは最初からとても楽しそうだったけど、最初のアンコールを締めくくるSpanish Steps に入ると様子が変わった。弾いているギターの音が聞こえなかったのか、歌い出しの前から舞台袖にいる技術スタッフと何度もジェスチャーでやり取り。この曲はギターを弾きながら歌うので、その音が聞こえないと歌うタイミングが合わせられないのかもしれません。
バックの3人は演奏を続けているので何とか歌ってはいたものの、首を振って険しい表情も見せた。そのうちオーディエンスに手伝ってほしいと呼びかけたものの、歌い慣れたa-haではないのでちょっと自信なさそうに見えた。
実際にはこの曲を好きなファンはかなり多く、モートンが機材トラブルに気を取られている間も会場ではみんな歌っていた。本人が歌うのを諦めたと分かったとたん、その声は一気にボリュームアップ。これにはモートンもかなり嬉しかったようで、笑顔でマイクを客席側に向けた。
この曲の終盤にはトラブルも解消したのかモートンはギターに専念し、終わるともう一度同じ曲を、今度は歌うだけ、と言い出した。もちろん会場は大歓声。普段はこういうことしないんだけど、とエリックに合図を送り、さっきと同じイントロが始まった。
今度はモートンもちゃんと聞こえていたようで、最初のギターで何度かスタッフとやり取りし、OKのサインを出していた。
この時のパフォーマンスも1回目を撮ったファンがしっかり動画撮影してくれていて、a-haのオフィシャルチャンネルにも2回続けて再生できるよう入れてくれた。

この後一度ステージを離れ、14日と同じように2回目のアンコールに入ったものの、前日は会場にも見せていた歌詞カードは最初から床に置いてあったようです。結局歌詞を忘れて拾い上げたのですが、a-haで長く活動していた時もよく歌詞を忘れていたので多くのファンはそれも楽しんでいた感じで、会場はリラックスしていました。

今回a-ha結成30周年のバースデーコンサート、今まで見たことがないほど楽しそうだった15日の追加公演に立ち会えたことは、私にとって大きな区切りになりました。
ファイナル公演が終わった2010年12月4日でa-haの最後を受け入れてはいたものの、YouTubeやネット中継で見たモートンのステージはどこか心細く見え、どうしてもa-haに気持ちが戻っていた。ところがこの2日間は明らかにモートン率いる新しいバンドとしてまとまり、パフォーマンスにも強さが加わったように思えます。
15日はドラムをたたいた勢いでスティックを折っていたカール。ステージでは控えめだけどしっかりサポートしてくれるエリック。唯一新しいメンバーでありながらバンドにとけ込み、ギター、キーボード、iPadを操っていたダン。自信を持ってリードするようになった様子のモートンは明らかにa-haとは違い、これならもう大丈夫だと思えるようになりました。
あくまでも個人的な感想ですが、今までa-haとしてもソロとしても積み重ねてきたキャリアを引き継ぎながら新しい世界を作ってくれそうなモートン、これからの活動も本当に楽しみにしています。